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人をもてなすということ

こんにちは、はやねです。客室乗務員として働いています。
今回はおもてなしについての記事です。

私たち客室乗務員の仕事。それはお客様を目的地まで安全にお届けすること

あれ?飲み物配ったりfishi or pork?って聞いて回ることじゃないの?

それも正解です。

客室乗務員の仕事には①安全業務②サービス業務の2種類があります。
飛行機を飛ばすにあたり航空局で定められた一定の基準が定められている為、安全という面では航空会社間で大きな差はありません。しかし、サービスの質に関しては会社独自の工夫や取り組みに加え、個人の感性や裁量によって大きく差があります。

今回は接客業を担う上で忘れてはいけない心、おもてなしについて考えていきたいと思います。

 

人をもてなすということ

おもてなしとは、「持って」「成す」と書きます。(表なし、とも言いますね)
この字の通り、

  • 何をして差し上げられるだろうかという想像力を持つ事
  • それを行動に移す事

の2つが揃っておもてなしは成り立ちます。

例えば、お客様から「お水をください」と頼まれたとします。
あなたなら、どうしますか?
ただお水を差し上げるのではおもてなしではありませんよね。

喉がかわいている…?/機内の温度が暑い...?/薬を飲みたい....?
その人の表情や様子から様々な考えを巡らせ、

  • 喉がかわいている…?→お水以外にお茶やジュース、炭酸の物もあると提案してみよう
  • 機内の温度が暑い...?→お水に氷を入れて差し上げよう、機内の温度を調節しよう
  • 薬を飲みたい....?→持ち運びできるようにペットボトルで差し上げた方がいいかな、白湯の方が飲みやすいかな

などとアクションを起こすことによって、相手の期待を越えていく事がおもてなしです。

ただし、感覚を研ぎ澄ませようとどれだけ努めていても、いつも成功するわけではありません。
場合によっては上のどれもが不正解になってしまう事があるのです。

例えば薬を服用するという事を知られたくないお客様もいらっしゃるかもしれません。
その場合、深入りするのはおもてなしではなく"余計なお世話""お節介"となってしまうのです。

ここで、私がCAになって3ヶ月目くらいのド新人だった時の大失敗をご紹介します(汗)

搭乗御礼の気持ちを込めてキャンディーサービスをしていた時のことです。
外国籍のお客様が日本語表記のパッケージを見て悩まれている姿を見て、”このお客様にもお好きな味を楽しんでもらいたい”という想いから、キャンディーの味を英語で説明しようと考えました。
しかしながら、どうにも黒飴の説明の仕方が分からなかったのです。

結果的に "This candy's made of black sugar" となけなしの表現をしたのですが、
飴は砂糖から出来ているという当たり前のことを紹介したと捉えられてしまい、"I know!!!"
と怒られてしまいました。。。

私にとっては良かれと思ってとった行動ですが、結果的に不快な気持ちにさせることになってしまいました。

英語力という専門性が至らなかったことも原因の1つだとは思いますが、相手に喜んでもらいたい、というスタンスを伝えきれなかった事が不快にさせてしまった大きな要因だと反省をしました。

 

おもてなしという事について私がいつも心がけていることは、

  • お客様の様子をよく見て想像すること
  • 分からなければ本人に相談・提案すること
  • 何か出来るかも?と感じたら行動に繋げること

の3つです。

色んな知識を持ち、専門性を高める努力をする事ももちろん重要です。
複合的にさまざまな面からスキルアップをし、サービスに繋げることを今後も心がけていきます。

次に、まだまだ修行中の私がおもてなし力向上のためにどんな事を参考にしているかを紹介します。

 

ディズニーリゾート

誰もが知る夢の国と言えばディズニーリゾートですね!
「ゲストにハピネスを提供する」という運営理念からは、接客業をしている身としてたくさん学ぶべきものがあります。

コロナ禍で機内サービスが通常通り出来ず、お客様との距離も自然と出来てしまった2020年、おもてなしという面で悩む事が本当に多くありました。

そんな時「ディズニー行ってきたんだけどコロナ禍でも徹底した夢の国だった!本物のおもてなしを感じられるから、勉強がてらディズニー行っておいで!」と先輩に教えてもらい、やっとチケットが取れた7月に夢の国へ行ってみました。

安全を第一に、少し距離を取っても伝わるおもてなしの心や、楽しませようとしてくれるキャストさんの姿に本当に心打たれました。

  • マスクをしているからと言って笑顔を伝えられないわけではないんだ、顔は見えないのに不思議と笑顔が伝わってくることもあるんだ。
  • ソーシャルディスタンスを理由に、待ち時間が長くなったとしても、楽しく待ってもらう工夫も出来るんだ。

こんなことに気付いてから、相手に伝わる笑顔を鏡を見ながら練習したり、機内ではどんな事が出来るんだろうかと夜な夜な考えを巡らせたりしてしまいました。

 

自分が良いサービスをする為には良いサービスが何かを知らなければいけない。

自分がしてもらって嬉しかったことを他の人にする。

当たり前のことですが、改めてその大切さに気がつきました。

 

参考

そして、就活時期に接客業について学ぶ為に購入したこの本を読み返してみました。
『ディズニー おもてなしの神様が教えてくれたこと』
(←画像をクリック)
この本は人に喜んでもらう事がどういう事なのか、おもてなしの本質に気づかせてくれるので、接客業を担っている人や目指している就活生の皆さんには是非読んでもらいたい1冊です。

ピンキリ体験

先程何が良いサービスかを知る必要があると述べましたが、「誰にとって」良いサービスかを考えることも重要です。
細かな説明や丁寧さを求める人もいれば、的確かつ迅速性を求める人もいます。

A.帝国ホテルでの食事サービス

B.マクドナルドの食事サービス

どちらも立場の異なる人から見れば素晴らしいサービスです。どちらが優れているという事はありません。
お客様の状況や性格によって何が良くて何が悪いかは変化する、という事も念頭に置いておかなければなりません。

だからこそ従事者の自らが両方のサービスを体験し、双方の視点から物事を考えられるようになる事によって、自身のおもてなしにも幅が出せるよう定期的にピンキリ体験をするよう心がけています。

 

おもてなしと一概に言っても、色々な形があります。時にはそっとしておくという行動もおもてなしになり得るのです。
相手の立場に立って想像し、行動する。簡単なことではありませんが、接客業を担う上で欠かせないスキルだと思います。

はやね
私自身も改めておもてなしについて考え、もっともっとスキルアップしていかなければと奮起させられるきっかけとなりました。
これだからサービス業は面白い!!これからもたくさんの笑顔を生み出せますように。

 

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